外資系企業や海外展開する企業にとって、経理業務は「日本基準の会計」と「本社向けの英語レポーティング」の両方を求められる、特に難易度の高い領域です。本記事では、外資系企業が経理をアウトソーシング(外注)するメリットと、英語対応・US GAAP/IFRS対応の外注先を選ぶ際のポイントを解説します。
外資系企業の経理アウトソーシングとは
経理アウトソーシングとは、記帳・入出金管理・月次決算・税務申告などの経理業務を外部の専門会社に委託するサービスです。外資系企業の場合は、これに加えて海外本社へのレポーティングパッケージ作成、英文会計、US GAAP/IFRSと日本基準の調整といった「バイリンガル・国際会計」の対応力が外注先に求められます。
なお、日本国内での税務申告や記帳のルールについては、国税庁の公式サイトでも基本的な考え方が公開されています。そのため、経理アウトソーシングを検討する際は、国内の法令要件への対応と本社向け会計基準への組み替えの両方を担保できる体制かどうかを確認することが大切です。
外資系企業が経理を外注する3つのメリット
1. 英語・バイリンガル対応で本社レポーティングがスムーズ
バイリンガルの経理担当者を自社採用するのは難易度・コストともに高いのが実情です。英語対応の経理アウトソーシングを使えば、本社への月次レポートやマネジメント資料を英語で作成でき、海外本社とのコミュニケーションが円滑になります。
2. US GAAP・IFRS・日本基準のマルチ基準に対応
外資系日本法人は、日本の税務申告のために日本基準で記帳しつつ、本社連結のためにUS GAAPやIFRSベースの数値も求められます。国際会計に精通した公認会計士が在籍する外注先なら、基準間の調整やレポーティングをワンストップで任せられます。
3. 専門人材の採用・育成コストを削減
経理人材の採用難・離職リスク・育成負担は、特に少人数の外資系日本法人にとって大きな経営課題です。アウトソーシングなら、必要なタイミングで必要な専門性だけをオンデマンドで確保でき、固定人件費を変動費化できます。
外注先選びで確認すべき5つのポイント
- 英語・バイリンガル対応の実績があるか(本社レポーティングの経験)
- US GAAP/IFRSと日本基準の両方に対応できる公認会計士が在籍するか
- 記帳代行だけでなく月次決算・税務申告までワンストップで委託できるか
- 給与計算・社会保険手続きなど人事労務まで連携できるか
- セキュリティ体制と情報管理基準が明確か
外資系企業が経理アウトソーシングで依頼できる業務
外資系企業の経理アウトソーシングでは、日々の記帳から本社レポーティングまで幅広い業務を委託できます。自社のニーズに合わせて範囲を選べるのが特徴です。
- 記帳・仕訳入力、入出金・買掛売掛管理
- 月次決算、試算表・残高照合、月次レポート作成
- 法人税・消費税の計算と申告(税理士が対応)
- US GAAP/IFRSへの組み替え、連結パッケージ・本社レポーティング
- 給与計算・社会保険手続き、英文給与明細などの人事関連業務
経理アウトソーシング導入の流れ
- ヒアリング:現状の業務範囲・会計ソフト・本社レポーティング要件を確認
- 業務範囲(SOW)と見積りの確定:対応範囲・料金・セキュリティ要件を明確化
- 引き継ぎ・初期設定:勘定科目・取引データ・各種マスタを移行
- 並行運用:初回の月次処理を検証し、レポート様式を調整
- 本番運用:月次決算・税務・本社レポーティングを継続的に実行
費用相場の考え方
経理アウトソーシングの費用は、業務範囲・取引量・求める専門性(英語対応やUS GAAP/IFRS対応の有無)によって変動します。記帳代行のみであれば比較的安価ですが、決算・税務申告・本社レポーティングまで含めると費用は上がります。複数社から同じ業務範囲で見積もりを取り、追加料金の条件まで確認して比較しましょう。
外資系企業が経理を外注する際の注意点
経理アウトソーシングを成功させるには、メリットだけでなく注意点も理解しておくことが大切です。導入前に次のポイントを確認しておくと、スムーズに運用を開始できます。
- 業務範囲と責任分担を明確にする:どこまでを委託し、何を社内に残すかを契約時に整理しておくことで、認識のずれを防げます
- 情報共有の仕組みを整える:証憑や取引データの受け渡し方法・タイミングを決めておくと、月次処理が滞りなく進みます
- 会計基準・本社要件を最初に共有する:US GAAP/IFRSのどちらか、レポーティング様式や締め日などを早めに伝えることが重要です
- セキュリティと守秘体制を確認する:財務情報は機微なデータのため、情報管理体制や守秘義務の範囲を確認しましょう
- 丸投げにしすぎない:社内に最低限の経理リテラシーを残すことで、数値の妥当性を自社でも確認できます
対応範囲・体制で見る外注先タイプの比較
経理アウトソーシングの委託先は、得意とする領域によって特徴が分かれます。自社が「英語・US GAAP/IFRS対応まで求めるのか」「日本基準の記帳が中心か」によって、適した相手が変わります。
| タイプ | 得意領域 | 外資系企業との相性 |
|---|---|---|
| 税理士事務所・記帳代行 | 日本基準の記帳・税務申告 | 英語・本社レポーティングは対応が限られる場合がある |
| 一般の経理代行会社 | 記帳・月次決算・支払業務の代行 | バイリンガル対応やマルチ基準は要確認 |
| 外資系特化のアウトソーサー | 英語対応・US GAAP/IFRS組み替え・本社レポーティング | 外資系日本法人のニーズに包括的に対応しやすい |
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経理アウトソーシングの具体的なテーマについては、以下の記事もあわせてご覧ください。
- 経理代行・経理アウトソーシングの料金・費用相場|決まり方と失敗しない選び方
- IFRS・US GAAP連結決算アウトソーシング|外資系日本法人の本社レポーティング
- 英語対応の給与計算アウトソーシング|外資系企業のための選び方
よくある質問
英語対応や本社レポーティングだけ依頼できますか?
多くの事業者で、必要な業務範囲だけを切り出して依頼できます。日本基準の記帳は社内で行い、US GAAP/IFRSへの組み替えや英語での本社レポーティングのみを外注する、といった使い方も可能です。
今の会計ソフトのまま依頼できますか?
使用中のクラウド会計ソフトやERPとの互換性は事業者によって異なります。導入前に、現在の会計ソフトに対応できるか、データ連携がスムーズかを確認することが大切です。
セキュリティ面は大丈夫ですか?
経理業務は機密情報を扱うため、プライバシーマーク(Pマーク)の取得状況や情報管理体制、守秘義務の取り決めを確認しましょう。適切なセキュリティ体制が整った事業者を選ぶことで、情報漏えいリスクを抑えられます。
まとめ|外資系の経理は「英語対応×マルチ基準×ワンストップ」で選ぶ
外資系企業の経理は、日本基準での記帳・申告に加え、US GAAPやIFRSでの本社レポーティング、英語でのコミュニケーションが求められる難易度の高い業務です。これらを社内のバイリンガル人材だけでまかなうのは負担が大きく、属人化やコンプライアンスのリスクも伴います。
経理アウトソーシングを活用すれば、言語と会計基準の壁をまとめて引き受けてもらいながら、自社はコア業務に集中できます。外注先を選ぶ際は、英語・バイリンガル対応、US GAAP/IFRS・日本基準のマルチ基準対応、有資格者の関与、対応範囲の広さ、セキュリティ体制を確認するとよいでしょう。まずは必要な業務範囲から委託を始め、段階的に広げていくのが現実的な進め方です。
iAPのバイリンガル経理アウトソーシング
株式会社アイエーピー(iAP)は、バイリンガルの公認会計士・税理士・社労士が、外資系日本法人や海外展開企業の経理・人事業務を英語・日本語の両方で代行します。日々の記帳から月次決算、税務申告、本社レポーティング、給与計算・社会保険手続きまでワンストップ。必要なときに必要な分だけ、オンデマンドでご利用いただけます。
外資系企業の経理アウトソーシング・外注をご検討の際は、iAPのサービスをご覧のうえ、お気軽にお問い合わせください。
iAPが外資系の経理で選ばれる理由(実績と専門性)
- 米国公認会計士(US CPA)・税理士・MBAによるチーム。デル、サン・マイクロシステムズ、ゴールドマン・サックスなどで経理部長・CFO・監査人を歴任したシニアパートナーが在籍します。
- 全員がバイリンガル(英・日・仏・中)で、本社レポーティングまで自社で完結します。
- US GAAP/IFRS/日本基準のConversion、国際税務、国際連結決算に対応します。
- INPACT Alliance(国際会計事務所ネットワーク)に加盟。Pマーク取得・派遣免許で情報セキュリティとコンプライアンスを担保します。
- アパマンホールディングス、ボッシュ日本法人グループ、フェラガモ・ジャパン、化粧品企業(500名規模)など、外資系・大手企業での実績が豊富です。
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